近世の銀貨一覧

0.銀貨の例

0-01 明和南鐐二朱銀

表面には「以南鐐八片換小判一両（南鐐八片をもって、小判一両と換える）」と鋳込まれている。1両＝16朱なので、1枚につき金貨の2朱として使用された。
裏面には上部に分銅の図柄、下部に「銀座常是（ぎんざじょうぜ）」と鋳込まれている。常是は大黒常是のことで、銀座の役所で家職として極印打ちをしていた。

0-02 天保一分銀

表面には「一分銀」、裏面には「定銀座常是」と刻印されている。

1.丁銀・豆板銀

1-01 慶長丁銀・豆板銀

別称：
鋳造期間：慶長6年（1601）～元禄8年（1695）
通用期間：慶長6年（1601）7月～元文3年（1738）4月晦日
メモ：－

1-02 元禄丁銀・豆板銀

別称：
鋳造期間：元禄8年（1695）～宝永3年（1706）
通用期間：元禄8年（1695）9月～享保7年（1722）12月晦日
メモ：－

1-03 宝永二ツ宝丁銀・豆板銀

別称：宝ノ字金・宝永丁銀・宝永豆板銀・宝字銀
鋳造期間：宝永3年（1706）～宝永7年（1710）
通用期間：宝永3年（1706）6月6日～享保7年（1722）12月晦日
メモ：－

1-04 宝永永字丁銀・豆板銀

別称：中銀・永中銀・中字銀
鋳造期間：宝永7年（1710）
通用期間：宝永7年（1710）3月6日～享保7年（1722）12月晦日
メモ：－

1-05 宝永三ツ宝丁銀・豆板銀

別称：三宝銀
鋳造期間：宝永7年（1710）～正徳元年（1711）
通用期間：宝永7年（1710）4月2日～享保7年（1722）12月晦日
メモ：－

1-06 宝永四ツ宝丁銀・豆板銀

別称：四宝銀
鋳造期間：正徳元年（1711）～正徳2年
通用期間：正徳元年（1711）8月2日～享保7年（1722）12月晦日
メモ：－

1-07 正徳丁銀・豆板銀

別称：享保丁銀・享保豆板銀
鋳造期間：正徳4年（1714）～享保21年（1736）
通用期間：正徳4年（1714）5月15日～元文3年（1738）4月晦日
メモ：－

1-08 元文丁銀・豆板銀

別称：真文丁銀・豆板銀・文字銀・真文字銀・古文字銀
鋳造期間：元文元年（1738）～文政元年（1818）
通用期間：元文元年（1736）6月15日～文政10年（1827）正月晦日
メモ：－

1-09 文政丁銀・豆板銀

別称：草文丁銀・豆板銀・草文字銀・新文字銀
鋳造期間：文政3年（1820）～天保8年（1837）
通用期間：文政3年（1820）7月20日～天保13年（1842）8月6日
メモ：－

1-10 天保丁銀・豆板銀

別称：保字丁銀・豆板銀
鋳造期間：天保8年（1837）～安政5年（1858）
通用期間：天保8年（1837）12月18日～慶応4年（1868）5月9日
メモ：－

1-11 安政丁銀・豆板銀

別称：政字丁銀・豆板銀
鋳造期間：安政6年（1859）～慶応元年（1865）
通用期間：安政6年（1859）12月27日～慶応4年（1868）5月9日
メモ：－

2.分銀・朱銀

2-01 明和五匁銀

別称：硯
鋳造期間：明和2年（1765）
通用期間：明和2年（1765）～
メモ：－

2-02 明和南鐐二朱銀

別称：大南鐐・古南鐐・古二朱銀・安永二朱・安永南鐐・明和二朱
鋳造期間：明和9年（1772）～天明8年（1788）・寛政12年（1800）～文政6年（1823）
通用期間：明和9年（1772）9月～文政12年（1829）2月
メモ：－

2-03 文政南鐐二朱銀

別称：小南鐐・文政南鐐・新南鐐
鋳造期間：文政7年（1824）2月～文政12年9月
通用期間：文政7年（1824）3月21日～天保13年（1842）8月6日
メモ：－

2-04 文政南鐐一朱銀

別称：古一朱銀・古一朱・十六一朱・分銅一朱
鋳造期間：文政12年（1829）6月～天保8年（1837）
通用期間：文政12年（1829）7月10日～天保13年（1842）8月6日
メモ：－

2-05 天保一分銀

別称：古一分銀・古一分・二桜銀・桜一分・額銀・額判
鋳造期間：天保8年（1837）10月～安政元年（1854）12月
通用期間：天保8年（1837）12月21日～明治7年（1874）9月5日
メモ：－

2-06 嘉永一朱銀

別称：新一朱銀・小常・安政一朱銀・お台場・お台場銀
鋳造期間：嘉永6年（1853）12月～慶応元年（1865）
通用期間：嘉永7年（1854）正月24日～明治7年（1874）9月5日
メモ：－

2-07 安政二朱銀

別称：新二朱銀・大形二朱銀・バカ二朱・貿易二朱
鋳造期間：安政6年（1859）5月25日～同年8月11日
通用期間：安政6年（1859）6月1日～同年6月23日
メモ：－

2-08 安政一分銀

別称：新一分銀・新一分・ドル銀
鋳造期間：安政6年（1859）～明治元年（1868）
通用期間：安政6年（1859）8月13日～明治7年（1874）9月5日
メモ：－

2-09 貨幣司一分銀

別称：明治一分銀・川常一分銀・川常・亜鉛差一分銀
鋳造期間：慶応4年（1868）4月～明治2年（1869）2月5日※明治新政府によって鋳造。
通用期間：～明治7年9月5日
メモ：－

2-10 貨幣司一朱銀

別称：明治一朱銀・川常一朱銀・川常一朱・吹継一朱銀・貨幣司吹一朱銀
鋳造期間：慶応4年（1868）4月～明治2年（1869）2月5日※明治新政府によって鋳造。
通用期間：～明治7年9月5日
メモ：－

3.その他

3-01 元和通宝（銀貨）

別称：
鋳造期間：元和5年（1619）
通用期間：
メモ：慶事用。同名の銭貨がある。

3-02 改三分定洋銀

別称：
鋳造期間：安政6年（1859）12月28日～万延元年（1860）5月。
通用期間：
メモ：洋銀に「改三分、定」の極印を打刻する。

参考文献

『日本史小百科貨幣』瀧澤武雄・西脇康編／東京堂出版／1992年
『日本貨幣年表』澤本一穂編／日本銀行金融研究所／1994年
『江戸の貨幣物語』三上隆三著／東洋経済新報社／1996年
『日本史必携』吉川弘文館編集部編／吉川弘文館／2006年
画像の出典：『大日本貨幣精図』紙幣局／1879年／国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/800624