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十二月の手紙 解読例と解説(手習いのお手本を読む)

こちらも季節とは直接関係ありません。宛先の娘さんの結婚を祝う手紙です。

文意と返り点(解読のヒント)

十二月の手紙

@寒さを気遣う時候のあいさつ。
A娘さんの結婚を祝う。
B祝いの品を贈る。


十二月の手紙

Cこの贈り物の趣旨。
D文末の決まり文句。
E日付

解読例と解説

十二月の手紙

【よみ】
甚寒之砌:じんかんのみぎり
御惣容様弥御平安奉賀候:ごそうようさまいよいよごへいあんにがしたてまつりそうろう
然者:しからば
昨日者御息女様日柄能:さくじつはごそくじょさまひがらもよく
御婚礼首尾能被為済:ごこんれいしゅびよくすませられ
目出度奉存候:めでたくぞんじたてまつりそうろう
軽少之至候得共:けいしょうのいたりにそうらえども
御肴一篭致進上之候:おさかなひとかごこれをしんじょういたしそうろう
【意味】
惣容:そこに居合わせる全ての人々のこと。
肴:酒を飲む時に添えて食べるもの。

十二月の手紙

【よみ】
幾万々年祝納候印迄御座候:いくまんまんねんいわいおさめそうろうのしるしまでにござそうろう
謹言:きんげん
極月:ごくげつ
【意味】
極月:十二月の異名。