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四月の手紙 解読例と解説(手習いのお手本を読む)

四月は旧暦では夏です。手紙の相手のお供を申し出る手紙です。

文意と返り点(解読のヒント)

四月の手紙

@冒頭の決まり文句。
A時候の挨拶に合わせて、相
手の体を気遣う。
B仲間と一緒にお供する旨を
伝える。


四月の手紙

C返事を乞う。
D書留の言葉
F日付

解読例と解説

四月の手紙

【よみ】
以手紙:てがみをもって
致啓上候:けいじょういたしそうろう
薄暑之砌:はくしょのみぎりに
御座候処:ござそうろうところ
弥御安全:いよいよごあんぜんに
可被成御暮:おくらしなされ
奉喜悦候:きえつたてまつりそうろう
此頃:このころ
味方平盛之由:みかたへいせいのよし
天気能候へハ:てんきよくそうらえば
明後日:みょうごにち
【意味】
味方:親類
平盛:つつがなく暮らしている
【メモ】
御座候処(3行目):青丸の部分が「処(處)」に該当します。
可被成(4行目):青丸の部分が「被」に該当します。

四月の手紙

【よみ】
昼前より:ひるまえより
三五人同道:さんごにんどうどう
御供仕度:おともつかまつりたく
奉存候:ぞんじたてまつりそうろう
此使江:このつかいへ
御左右承度候:ごそううけたまわりたくそうろう
不備:ふび
四月:しがつ
【意味】
三五人:数人の意か
左右:指図