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郵便料金の変遷


郵便物の内、通信文に関わる物の料金の変遷をまとめました。手紙・葉書とそれに類するものです。
通常、手紙や葉書の日付には年が記されないので、切手や葉書の料金が年代推定の一助になるのではないかと思います。

目次

1.手紙

施行日重量と料金
明治4年(1871)3月1日有封書状5匁まで:100文〜1貫500文
明治4年(1871)12月5日有封書状2匁までごと:25里以内100文
明治5年(1872)7月1日有封書状4匁までごと:25里以内1銭
明治6年(1873)4月1日有封書状2匁までごと:市内 1銭、市外 2銭 ※1
明治7年(1874)1月1日無封書状:有封書状の半額 ※2
明治11年(1878)1月1日無封書状:3匁までごと1銭
明治16年(1883)1月1日2匁までごと:2銭
明治32年(1899)4月1日4匁までごと:3銭
昭和6年(1931)8月1日15gまでごと:3銭
昭和12年(1937)4月1日20gまでごと:4銭
昭和17年(1942)4月1日20gまでごと:5銭
昭和19年(1944)4月1日20gまでごと:7銭
昭和20年(1945)4月1日20gまでごと:10銭
昭和21年(1946)7月25日20gまでごと:30銭
昭和22年(1947)4月1日20gまでごと:1円20銭
昭和23年(1948)1月1日20gまでごと:1円20銭
昭和23年(1948)7月10日20gまでごと:5円
昭和24年(1949)5月1日20gまでごと:8円
昭和26年(1951)11月1日20gまでごと:10円
施行日定形(25g)定形(50g)定形外(50g)定形外(100g)
昭和41年(1966)7月1日15円20円25円35円
昭和47年(1972)2月1日20円25円40円55円
昭和51年(1976)1月25日50円60円100円140円
昭和56年(1981)1月20日60円70円120円170円
平成元年(1989)4月1日62円72円120円 ※3175円
平成6年(1994)1月24日80円90円130円190円
平成9年(1997)12月1日平成15年(2003)10月1日まで〜50gが120円・〜75gが140円。 160円
平成26年(2014)4月1日82円92円
平成29年(2017)6月1日120円(規格外は200円)140円(規格外は220円)
令和元年(2019)10月1日84円94円

【メモ】
※1:市内・市外の区別は明治16年の郵便条例で解消された。
※2:「各地方官庁ヨリ其管内人民ヘノ指令書并其人民ヨリ官庁ヘ差出ス願伺書等及ヒ区戸長ノ役場其他公務取扱所ト人民ノ間ニ往復スル公用書状ノ類」を、開封あるいは帯封で管轄中に差出す場合。
※3:消費税導入で他の料金は値上げされたが、このサイズは据え置かれた。

2.葉書

施行日通常葉書往復葉書
明治6年(1873)12月1日市内 半銭(5厘)、市外 1銭
明治12年(1879)1月1日市内及び地方管内官民間往復用5厘、市内1銭
明治16年(1883)1月1日1銭
明治18年(1885)1月1日1銭2銭
明治32年(1899)4月1日1銭5厘3銭
昭和12年(1937)4月1日2銭4銭
昭和19年(1944)4月1日3銭6銭
昭和20年(1945)4月1日5銭10銭
昭和21年(1946)7月25日15銭30銭
昭和22年(1947)4月1日50銭1円
昭和23年(1948)1月1日50銭1円
昭和23年(1948)7月10日2円4円
昭和26年(1951)11月1日5円 ※110円
昭和41年(1966)7月1日7円14円
昭和47年(1972)2月1日10円20円
昭和51年(1976)1月25日20円40円
昭和56年(1981)1月20日40円(30円)80円(60円)※2
平成元年(1989)4月1日41円82円
平成6年(1994)1月24日50円100円
平成26年(2014)4月1日52円104円
平成29年(2017)6月1日62円124円
令和元年(2019)10月1日63円126円

【メモ】
※1:昭和41年までの年賀葉書は4円。
※2:括弧内は同年3月31日までの料金。

3.郵便書簡

郵便書簡は封筒を兼ねた便箋で現在の郵便制度上は第一種郵便物に該当します。便箋部分に通信文を記入した後、折り畳んで封をすると通信文が内側の封筒となります。
そのルーツは明治33年(1900)の封緘(ふうかん)葉書に求められます。

種別名称施行日料金
第二種封緘(ふうかん)葉書明治33年(1900)10月1日3銭
昭和12年(1937)4月1日4銭
昭和17年(1942)4月1日5銭
昭和19年(1944)4月1日7銭
昭和20年(1945)4月1日10銭
昭和21年(1946)7月25日30銭
昭和22年(1947)4月1日1円20銭
昭和23年(1948)1月1日封緘葉書廃止
第一種簡易書簡昭和24年(1949)5月1日9円
昭和26年(1951)11月1日10円(売価11円)※1
簡易てがみ昭和33年(1958)11月20日10円(売価12円)※1
郵便書簡昭和41年(1966)7月1日15円
昭和47年(1972)2月1日20円
昭和51年(1976)1月25日50円
平成元年(1989)4月1日51円
平成6年(1994)1月24日60円
平成26年(2014)4月1日62円
令和元年(2019)10月1日63円

【メモ】
※1:売価との差額は用紙代。

4.小包葉書

小包葉書は郵便小包の外側に付けて、同時に送れるように作られた葉書です。二つ折りの用紙の内側に通信文を書き、折って封をすると荷札のような形状になります。

種別施行日料金
第二種昭和26年(1951)11月1日6円
昭和41年(1966)7月1日8円
昭和47年(1972)2月1日10円
昭和51年(1976)1月25日20円
昭和56年(1981)1月20日40円(30円)※1
平成元年(1989)4月1日41円
平成6年(1994)1月24日50円
平成15年(2003)4月1日廃止

【メモ】
※1:括弧内は同年3月31日までの料金。

5.参考文献

  • 郵政省郵務局郵便事業史編纂室 編著(1991) . 『郵便創業120年の歴史』 . ぎょうせい
  • 日本郵政株式会社広報部社史編纂室 編纂(2022) . 『郵政150年史』 . 日本郵政
  • 「郵便料金の移り変わり」 . 私のおもちゃ箱 . https://masudahp.web.fc2.com/yuubin/yuu0100.html