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平仮名や片仮名の合字

合字とは複数の漢字や仮名などで表記する語を一字で表わす文字のことです。
漢字の合字は二字を合わせることが多いのですが、仮名の場合は三字以上を合わせることもあります。

合字とは複数の漢字や仮名などで表記する語を一字で表わす文字のことです。
漢字の合字は二字を合わせることが多いのですが、仮名の場合は三字以上を合わせることもあります。

1.平仮名の合字

合字「より」 より
平仮名の「よ」と「り」の合字です。古文書でよく見かける合字です。

合字「こと」 こと
平仮名の「こ」と「と」の合字です。江戸時代の版本でよく見かける合字です。

2.片仮名の合字

合字「コト」 合字「コト」 コト
片仮名の「コ」と「ト」の合字です。

合字「シテ」 シテ
片仮名の「シ」と「テ」の合字です。「にして」とも読みます。また、漢字「為」の草書体という説もあります。

合字「トキ」 トキ
片仮名の「ト」と「キ」の合字です。

合字「トモ」 トモ
片仮名の「ト」と「モ」の合字です。

3.平仮名と漢字の合字

いずれも仮名書きの書状(女筆や女手と言われるもの)で用いられた合字です。

合字「へく候」 へく候

合字「候へく候」 候へく候

合字「詣る」 詣る

合字「詣らせ候」 詣らせ候

4.片仮名と漢字の合字

合字「ト云」 ト云
片仮名の「ト」と漢字「云」の合字です。「という」と読みます。

5.文字コードの対応

合字の「より」や「コト」は、2000年にJIS規格のJIS X 0213の文字集合に追加され、Unicodeにも追加されました。
ご使用のパソコンに該当するフォントが入っている場合、以下に表示されます。
より→ゟ
コト→ヿ